2018年3月24日土曜日

銃声が響くことのない静かなクーデター

銃声が響くことのない静かなクーデター


以前当ブログ上の記事

国家予算はなぜ拡大し続けるのか?

【国家官僚の行動原理】

http://www.hazemixeddays.com/2017/12/blog-post_23.html


及び大昔に書いていたアメブロ上の記事

日本列島改造論
https://ameblo.jp/hazmix-days/theme-10080677419.html


にも似たようなことを書いたのですが、

今話題の森友学園の問題、
財務官僚による公文書書き換えは
実はかなり重大な問題です。


単純な公金の横領、
政治家の汚職といった
「 コソ泥程度の犯罪 」
の問題ではありません。


一部では民主主義の根幹を揺るがす、
というような表現をされていますが、
どういうことでしょうか。

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どの程度ヤバい話かというと、
今回のタイトルに記載の通り、
「 銃声が響くことのない
  静かなクーデター 」
という状態と言っても大げさでは無いと思います。


「 クーデター 」というと、
結局未遂に終わりましたが、
戦前の2.26事件のような、

政府要人が殺害され、
首都の主たる官庁が制圧され
国家機能が停止する、

というような
「砲煙にかすむ事態」
というイメージになると思います。

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「 まさかそんな大げさなことには
ならないでしょ? 」

と皆さんご想像なさると思います。



しかし、現在の状況を整理してみるとどうでしょうか。

官僚が政治家の意向について
「 忖度 」を行い(と称して)
自己判断で行動している。
つまり、
政治家が官僚をコントロールできおらず、
国民の意向を国家運営に反映すべき
政治機能が停止している。


単純に表現すれば
「 官僚が好き勝手にやっている 」
という状態です。


この部分だけを抜き出せば
2.26事件が進行していた当時、
及びその後の第二次大戦終結までの
陸軍の高級軍事官僚と政治の状況と
2018年3月末現在の状況は

おおよそ同じです。

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「 まあ、鉄砲玉が飛んでくるわけではないし、
  徴兵令で従軍を強要されて、
  中国大陸、南太平洋で命がけってわけじゃないから、
  いいんじゃない? 」

と考えることもできますが、
以下の様に考えるとどうでしょう。


官僚が官僚の都合で、
生命の危険まで強要することは無い。

しかし、生命と同等の価値(と考える人もいる)の、
「 財産 」を好き勝手に使われるとしたら。

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当然、直接的に銀行口座から預金を抜いて
勝手に使われるということはありません。

ただし、結局のところ我々の財産は
間接的に官僚にコントロールされています。

「 法律と税金 」です。


冒頭に紹介の記事内でも記載したものですが、
法律と税金に関して日本の方針を決めるのは
立法府「国会」であり、
運営は国会議員によって行われます。


が、そもそも法案を作成するのは誰か?
といえば各省庁の官僚で、
政治家は官僚の法案を国会で審議し(たことにして)
成立させて合法化する。

つまり官僚の都合による「言い値」で
税金は徴収されているのです。

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「 いや、だけど、
さすがに政治家の先生方も、
支持率であったり、
次の選挙を見越したときに、
無茶な法案は通さないでしょ? 」

当然です。

その辺りは官僚もさすがに
ソロバン勘定に長けていて、
進行中の政府が一発アウトになるような
無茶な要求は出さないでしょう。


ところが、

BIGな法案は臆面なく内閣の首を飛ばして成立させています。

また、本当の政治の意味を理解して、
気概をもって官僚をコントロールしようと
頑張る政治家は
たいていスキャンダルによって
失脚する運命にあります。

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当然そのスキャンダルは真実であり、
褒められるものではない、私利私欲によるもの、
というのは確かなものです。

しかし、

①汚職によって日本国に与える損害の大きさ



②官僚が発生させる日本国に対する損害
(しかも一見合法に見えるからタチが悪い)
を、官僚のコントロールによって防げる大きさ


①と②を比較した時にどちらが大きいでしょうか。

暴論であるとお叱りを受けることを覚悟であえて言うと、
多少の①は目をつむってでも
②を優先する方が日本にとっては良い。

そう筆者は想像します。

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また、もう一つの視点で恐ろしいと感じるのは、
この「 スキャンダルによる政治家の失脚 」は
官僚の情報リークによるもの、

ではないだろうかというところです。


つまり、今はやりの「 忖度 」は
政治家の先生のことを思って
(ということにして
 官僚が所属する省の利益のために)
自己判断をして勝手にやっていることですが、
これがまかり通っているのであれば、

その逆、つまり官僚の都合に合わない政治家は
スキャンダルをしかけられて失脚させられる、
ということも往々にしてある、
と考えられます。


さらにもう一歩進むと、
政治家が何らかのスキャンダルのネタをつかまれて、
半分脅されながら法案を通しているとすると…


腰に拳銃と軍刀をぶら下げ、
制服を着た陸軍の官僚が
「 先生、2.26事件で銃弾に倒れた各大臣、
  かわいそうでしたねぇ。 」
なんて脅し文句を言っているのと同じで、

タイトル通り、
「 静かなクーデター 」
が起こっているということになります。

こうなってくると、
本当に
「 官僚が日本を好き勝手に動かしている。 」
ということが明確になってきます。


これはもはや民主主義とは言えない。
これが今回の主題です。

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日本は政変が起こるとき、
東京に大雪が降るそうです。

2.26事件のその前後も然り。

今年も然り。




黙して語らず―官僚の自殺と腐敗はなぜ生まれるのか
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